試合に勝っても保護者の不満は必ず残ります

試合でいい結果を出せた時ほど、保護者への声かけを忘れないほうがいいと思います。

なぜなら、試合結果がいくらよくても、不満をもってる保護者は必ずいるからです。これを放っておくと、中から分裂したり、辞める子が連鎖していくことがあります。実体験から今回の記事を書きます。

声かけはマネジメントの柱

コーチが声をかけてあげることで、保護者の複雑な心境を救ってあげることができます。

試合に負けた時の声かけも、もちろん大切ですが、それ以上に勝った時の声かけは重要だと考えています。その理由を説明します。

たとえば5年生が20人いるチームが大会に出場したとします。その大会で優勝した時と、全敗した時の保護者の満足と不満足の人数を下に表しました(経験則から得た数字)。

優勝全敗
満足18人0人
不満足2人20人

全敗は分かりやすい

全敗した時は20人の保護者は何らかの不満を持つでしょう。その時の保護者への対応は簡単ではないですが、どうであっても全敗なのでコーチは保護者の心境を把握しやすいです。

コーチが保護者の反応を怖がらず声かけを怠らなければ、保護者も一致団結し子どもへのサポート体制がより充実することがあります。

優勝しても平均2人は不満を持つ

優勝した時、保護者の不満がゼロであれば嬉しいことですけど、そうはいきません。僕の経験上、平均で2人の保護者は何らかの不満を抱きます。

不満の原因は、我が子の出場時間の短さだったり、ポジションなどに起因します。そして結果が良い時ほど、その時その場で保護者から不満の声はコーチに届きません。

ちょっと一声かけるだけ

保護者への声かけはコーチの重要な仕事の一部です。長々と話す必要はなくちょっと一声だけで十分です。一声かけた時に反応が得られなくても、つぎに話す必要があるときに、話しかけやすくなります。

一声かけた時の表情や言葉から、保護者の心境を拾ってあげましょう。感情はできるだけ抑えて話すことが重要です。なぜなら保護者は、その時のコーチの言葉や態度をちゃんと覚えているからです。その時のコーチの冷静な振る舞いは、指導への信頼にも繋がっていくはずです。

まとめ

チームをマネジメントする上で、コーチの声かけはとても重要な仕事です。ちょっとした一言で保護者の心境を拾うことができれば、問題を早期に発見し改善できるようになります。子どもだけでなく、保護者への気配りができれば、コーチとしての実力も飛躍的に高まるでしょう。

言いたくても言えない保護者の複雑な心境を、コーチが引き出してあげることができれば、子どもの成長にもいい影響をもたらすはずです。


先日もある大会で優勝したチームのコーチへ、直接この「声かけ」の話しをしました。そうすると実際に2人の不満足があったそうです。いろんな場面で、ちょっとした声かけを習慣化してみてください。そうすればコーチとしての言葉のボキャブラリもさらに増し、保護者からの信頼も厚いコーチになれるでしょう。

iMA

iMA

サッカーコーチ|1972.4.1|奈良県出身|失敗から早く立ち直ることが出来る鈍感力の持ち主|方向音痴で名前を覚えることがすごく苦手 | 得意:整理整頓 | 好き:飛行機・書店・イタリア | 座右の銘:Dress for success

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