試合を嫌がる子どもがいないサッカー大会?

コーチがベンチにいません。準備も作戦もぜんぶ自分たちでやります。そんな子どもだけのサッカー大会をサイレントリーグと言います。

サイレントリーグを簡単に説明すると、「コーチがベンチに居ないサッカー大会」。つまり試合前の準備や、試合中の作戦や、あと片づけも、ぜんぶ子どもたちに任せてみようというサッカー大会です。

来年1月に岡崎市龍北総合運動場で開催するサイレントリーグは今回で4回目です。

サイレントリーグのきっかけ

その時、自分が試合を見ながら何を考えていたのか、思い出せません。ただ、なんとなく少年サッカーの試合を眺めていました。

しばらくして、ふと「コーチがいないとどうなるか?」と頭に浮かんできました。そして、この浮かんできた思いを形にしたのがサイレントリーグです。

自己肯定感とか自立とか、そういった言葉を後付けで、分かったような口調で語ったこともあります。だけど、その時の僕の頭には、そんな難しい言葉はありませんでした。

薄い反応

じつはこのコーチがベンチに居ない形式のサッカー大会は、2017年にスタートさせたものなんです。そこから少しずつサイレントリーグの名前を知ってもらえるようになり、他のスポーツ種目でも採用されるまでに成長しました。

とは言っても、参加チームを募集し始めた当初は、興味を示してくれた人は少なく、指導者の反応は薄いものでした。

「なんですか、それ?」「なんか意味あるんですか?」という声もありました。でも、どうしてもコーチがベンチに居ない大会の姿を見てみたかったので、少々強引でしたが、スタートさせてみました。

なんか、おもしろい大会

サイレントリーグにはいろんな反応があります。ネガティブな声は聞こえないものの、参加しなくなったクラブも実際あります。

でも多くの指導者は、おもしろい大会だと評価します。普段は見られない子どもたちの表情や、思いがけない子が活躍する姿が見られ、新しい発見があるようです。

また、大会を見にくる保護者の方々にも、楽しんでいただけているようです。グラウンドでの保護者の声はとてもフェアで、我が子のチームだけでなく、相手チームのフェアプレーにも拍手を送ってくれます。

ここに来る誰もが、サイレントリーグのルールを尊重してくれます。そのことに、心の奥底から感謝の気持ちが湧いてきます。

子どもたちを囲む大人の在り方で、子どものサッカーの試合の雰囲気が、大きく変わることを知りました。

サイレントリーグのルールは2つ

  1. 指導者はベンチに入れません
  2. みんなが試合に関わります

子どもたちだけの世界なので、いろんなトラブルが発生します。仲間どうしのケンカや、相手チームとの小競り合いなどもあります。

いざこざが起こったとしても、とりあえず見守ります。少し時間がかかることもありますが、助言をしなくても、ほとんどのことは子どもたち自身で解決します。

子どもだけのサッカー大会は、いろんな気づきを与えてくれます。子どもにも、保護者にも、指導者にも新しい出会いを与えてくれるのがサイレントリーグです。

サイレントリーグ2024

日程:2024年1月20日(土)、21日(日)
場所:岡崎市龍北総合運動場サッカー場
対象:小学4年生
主催:iMA coach salon
運営:教育の窓口

サイレントリーグイメージ画像。芝生の上で作戦盤を中心に車座になりミーティングを行う12人の小学4年生。
iMA

iMA

サッカーコーチ|1972.4.1|奈良県出身|失敗から早く立ち直ることが出来る鈍感力の持ち主|方向音痴で名前を覚えることがすごく苦手 | 得意:整理整頓 | 好き:飛行機・書店・イタリア | 座右の銘:Dress for success

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