コーチングとホイッスル【2種類の音を使い分ける】

指導で使うホイッスルに、こだわりはあますか?

スポーツの指導現場に欠かせないホイッスル。しかし、その使い方についてあまり重視されていません。

今回の記事は、ホイッスルを使い分ける重要性について解説します。ぜひ読んでみてください。それぞれの機能を知っておくと、ホイッスルの使い方が変わり、子どもの指導に優しくなれます。

20年のコーチ業、ずっとホイッスルを使い分けてきました。今でも2種類のホイッスルを使い分けています。

ホイッスルの聞こえ方は違います

2種類のホイッスルのうち、優しい音がするのがピーホイッスル。突き抜ける音で、遠くまで聞こえるのがビープホイッスルです。

ビープホイッスルは、低学年の子にとって少し嫌な音のようです。子どもの近くで鳴らすと、耳を塞いでしまう子が多く、気を使って優しく吹くと、音が出ません。

Point一般的にピーホイッスルは練習用、ビープホイッスルは試合用とされてます。

ピーホイッスル

音:ピロォロォ

ビープホイッスル

音:ピーイイィィ

それぞれの特徴

ホイッスルの中に、小さい玉(コルク)が入っているのがピーホイッスル。昔の体育教師が使ってたイメージがある、ピロォロォと優しい音がします。音の強弱をつけやすいのが特徴です。

ビープホイッスルは、すごく遠くまで音が突き抜けます。試合でも使われることが多いですが、ホイッスル初心者が吹くと、カスカスの音でぜんぜん聞こえません。

ピーホイッスルビープホイッスル
ピロォロォピーイィ
性格優しい強い
強弱つけやすいつけにくい
対象小学生以下6年生〜
遠くへ

吹き方で雰囲気が変わります

良いトレーニングの雰囲気を作るコーチは、必要な時にホイッスルを上手に使い、音にメッセージがこもっているように聞こえます。

逆にホイッスルの使いすぎは、トレーニング中のプレーを中断機会が多くなります。なので選手たちの集中が分散してしまったり、イライラを引き起こす原因になる可能性があります。

Tips「タイミング・強弱・回数」ホイッスルの使い方で、場の雰囲気が変わります。上手な指導をする人の、ホイッスルの使い方を真似してみましょう。

壁に耳をあて中の声を聞く2体の銅像

子どもへ配慮したホイッスル選び

コーチが指導する中には、まれに聴覚過敏の子どもがいます。その子たちにとって、強すぎるホイッスルの音は、耳にすごく痛いはずです。(おそらく周波数が関係していると思います)。プロ選手でも、単にホイッスルを嫌がる選手がけっこういたのも事実です。

指導対象やシーンで、ホイッスルを使い分けてみてください。ホイッスルにはパワーがあり、使い方次第でその場の雰囲気を変えることができます。色や値段だけでなく、指導環境に合ったホイッスルを選びましょう。

iMA

iMA

コーチ|1972.4.1|幼児からプロ選手約4,000人指導|2019年Asian LABO設立|2022年iMA設立|アイデアをカタチに変える