コーチは選手に伝えたいことが山ほどある。
コトバを選び、タイミングを選んだうえで伝えても、反応が得られないのは日常ごと。あと、理解したことに同意を得たはずなのに、選手が動かないことに苛立つ場面もすごく多い。
このことは、どんなコーチでも一度は経験したはず。そして、問題がここから始まることもじつに多い。
選手の側から考えてみる。
選手はコーチに伝えてほしいことがたくさんある。だけど、伝えてほしいことを選手がコーチに求めることは、まず無いと言っていい。
選手が伝えてほしいことの多くは、コーチが伝えたいことでもなければ、キーワードが並ぶ難解なセンテンスでもない。伝えてほしいことは、いつだって選手の中にある。
それを読みとるのがコーチの役目。
コーチは伝える人。でも「伝えていることが、自分が伝えたいことだけになっていないか」そんなふうに、少しだけ自分の意識を傾けてみてほしい。
選手が伝えてほしいことを読みとるのは、学んだテキストを伝えるよりはるかに難しい。だから25年経った今でも、上手く伝えられないことが多い。
でも、ひとつだけわかったこと。
伝えてほしいことを伝えることができれば、
人はかならず動くということ。
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